訪チャイ雑記

プラン・インターナショナルなどの援助事業を通じて知り合ったタイの子供たちを訪ね歩くチャイルド訪問旅行。その際の出来事などを書きなぐった、あくまで個人的な覚え書きです。万一、同志の参考にでもなれば嬉しいですが、責任はとれません。 質問等もコメントでご遠慮なくどうぞ。

2011-05-11

徹夜

早朝から男の子ふたりを訪ねた後、プーウィエン市内のネットカフェに立ち寄る。
店主の知人に挨拶がてら、日本にメールでもしておこうかと。
学校が休みの日のネットカフェは、近所の子供のゲームセンターと化している。
予告無くやってきたわけだけど、店が開いている以上、留守ということはないはず。
ところが店内を見回しても、画面から目を離さない子供たちしか見当たらない。
「誰かいないの?」と奥のドアを開けてみたら、そこには布団が敷かれてあって、ここのオーナーが熟睡中であった。
裏手の住居から彼の母親が出てきて対応してくれたが、今はネットはうまく使えないかもしれないとのこと。
原因はよくわからないが、細い回線をネットゲームが塞いでいるのかもしれない。
そもそも、母親は子供たちからの料金の徴収くらいしかできないらしく、パソコンの操作も恐る恐るである。
ま、どうしてもというわけではないので、メールはあきらめた。
それにしても、こんな時間まで寝ているのはどうしたのか、と聞くと、昨晩ネットオークションで張り合って、寝ていないのだという。
なんでも、母親のために宝石を落札したんだそうで、安いけどいいものを息子が頑張って手に入れてくれたと嬉しそうに話す。
じゃあ、ま、勝手に寝ててちょうだいな、というわけで、店の前で母親としばらく話をしただけで店を後にした。
実は彼が起きてくるのを待っているわけにはいかなかったのである。
もう一泊この地で泊まることにしていたが、最終日はゆっくり休養するつもりで、レンタカーはこの日の夕方までに返却することにしていた。
これからさらに250キロメートルほどを走って空港のレンタカーオフィスまで帰るには、スケジュールは厳守でなければならない。
男の寝起きを待ってボーっと過ごす時間などは無いのである。