訪チャイ雑記

プラン・インターナショナルなどの援助事業を通じて知り合ったタイの子供たちを訪ね歩くチャイルド訪問旅行。その際の出来事などを書きなぐった、あくまで個人的な覚え書きです。万一、同志の参考にでもなれば嬉しいですが、責任はとれません。 質問等もコメントでご遠慮なくどうぞ。

2010-07-12

倒錯

シーサケートのホテルで長女を迎え、パソコンの中に入っていた、昨年撮った彼女の息子の写真を見せてやる。
その後、彼女の職場に立ち寄り、友人と一緒に住んでいるという家に向かった。
部屋には同居している女友達と、二匹の犬、そして二人の男友達が待っていた。
この男友達二人の雰囲気が、フツーではないのである。
タイ語でカトゥーイ、タイでは珍しくもないが、いわゆるオカマさんである。
手術か薬か知らないが、カトゥーイの一人は、そこにいる女の子二人よりも胸が大きい。
ノーメイクであったが、髪の毛を極端に短くしていたのはカツラをつけるためかもしれない。
もう一人は胸がそれほどでもないから、最初は普通の男の子かと思っていたのだけれど、携帯電話に着信があって話し始めた途端に身体をくねらせながら高い声でしゃべりだした。
互いの態度は女同士のなかよし四人組にしか見えない。
長女は、彼らの前で「二人はカトゥーイなんですよ」と言ってきたが、友人の出身地か職業を紹介するみたいな感じで、からかう様子も、もちろん見下した様子もない。
差別や偏見を持たないのは良いことだから、カトゥーイが友達でもOKなんだけど、離婚以来の男嫌いが尾を引いているのかもしれない。
ま、男おとこした連中が出入りしているよりはずっと安心なんだけど。

長女が飲み物を買いに行ってくれたので、その隙に三人に尋ねてみた。
「ねえ、彼女ってどんな感じ?」
普段の素顔が聞けたらと思ってのことだったが、返ってきた答えは、
「普通ですよ」
「そう普通」
「普通だよね」
えっ、それだけ? そもそも、何が普通だと言いたいわけ?
う~ん、これは普通じゃない連中に聞いたのが、そもそも間違いだったのか??
僕が彼らを見て不安に思ってるかと、気を使わせちゃったのかもしれない。
それ以上の情報を得られないうちに、長女がペットボトルのお茶を持って、帰ってきてしまった。