訪チャイ雑記

プラン・インターナショナルなどの援助事業を通じて知り合ったタイの子供たちを訪ね歩くチャイルド訪問旅行。その際の出来事などを書きなぐった、あくまで個人的な覚え書きです。万一、同志の参考にでもなれば嬉しいですが、責任はとれません。 質問等もコメントでご遠慮なくどうぞ。

2007-09-21

十日目・三人目の孫

三女の息子はまだ生後8ヶ月。
当然、立ち上がることもできないので、床に這いつくばっているか、抱かれているかである。
手を差し出してみると、すんなり抱かれてきた。
初対面であるが、泣くこともなければ、祖母の手に戻ろうともしない。
もともと人見知りしないのであろうが、はるばる海を越えてやって来た日本のじいちゃんは、孫になつかれるのが何よりも嬉しいのである。

よだれでベトベトした手で顔をなでまわされても、抱いている腕にオシッコがつたってきても全然平気。
三女が仕事から帰るまで時間があったので、赤ん坊を抱いて近所を歩き回ってみた。
近くに住んでいるお母さんたちにも、子供同士を遊ばせるように近づくので警戒されることも無い。
ここは周囲が畑に囲まれた小さな集落で、社宅と思われる建物がいくつかある。
小さな雑貨屋があったので、えびせんとコーラで遅い昼食とした。

5時を過ぎた頃に三女が戻ってきた。
最後に会った時は大人しい女子高生だったのが、今は働く母親である。
見違えるほどしっかりしてきていたが、化粧もせずにいたのが嬉しかった。
勤め先は電器関係の工場で、リモコンの組み立てをしているらしい。
給料を聞くと、ほぼ県の最低賃金である。
夜勤でない分、次女のところよりも低額であった。
ともあれ、元気そうなのでひとまず安心である。

この日のうちにバンコクまで戻ることは諦めたが、近くに宿が無いとのことなので、チョンブリ市内までは戻ることにした。
1キロほど離れたバス停まで三女が送ってくれたので、そこからはバスで移動。
道中、どこまでも広がる景色がどんどん暗くなっていって、ついには何も見えなくなる。
長いこと心配の種だった三女の無事を確認でき、三人目の孫とも仲良くなれたことで、ずいぶん気持ちは楽だったが、それでもいよいよ今回の旅が終わると思うと寂しくてしかたがない。
できることなら、もう一度、逆周りで全員に会って帰りたいくらいである。