訪チャイ雑記

プラン・インターナショナルなどの援助事業を通じて知り合ったタイの子供たちを訪ね歩くチャイルド訪問旅行。その際の出来事などを書きなぐった、あくまで個人的な覚え書きです。万一、同志の参考にでもなれば嬉しいですが、責任はとれません。 質問等もコメントでご遠慮なくどうぞ。

2012-08-18

女子寮

電話連絡ができないまま、前日の夜にメールを1本送ったっきりで、未明にシーサケートを出発し、モーの通うロイエットの大学に向かった。
メールで伝えた場所につくと、大勢の学生たちが前を通り過ぎていくものの、肝心のモーは現れない。
やはりメールを読んではいないらしい。
しばらく待って、通りすがりの学生に寮の場所を尋ねてみる。
敷地の外れにある学生寮はすぐにわかった。
手前が男子寮、奥の突き当りが女子寮らしい。
車を置いて、女子寮の入り口前に立ち、出てくる女の子を一人ひとりチェック。
この段階でかなりアヤしいので、通りかかった職員らしい人に事情を説明すると、入り口脇のソファに座って待てばいいと言ってくれた。
その後もモーは出て来ないので、どうやらすでに教室に行っているらしいと結論。
彼女の名前は? 電話は? と聞いてはくれるものの、電話帳が無いんだからフルネームも電話番号もわからない。
インターネットが使えれば、彼女のプロフィールと顔写真を見てもらえるんだけど、と伝えたら、寮の前のコンピュータ室を開けてくれた。
放課後、学生たちがネットサーフィンに使うスペースらしい。
早速PCを起動するも、なかなかネットに繋がらないのは、回線がきわめて遅いからだそうだ。
イライラしながらPCを操作していると、後ろから名前を呼ばれた気がした。
振り返ってみると制服姿のモーが立っている。
どうやら、後から教室に着いた同級生に、寮の前の騒動を聞いて引き返してきたらしい。
挨拶もそこそこに、
「時間が無いんだろ?」
「はい」
「じゃ、1分だけっ!」
車に走って土産の雑誌を取ってきて押し付ける。
「じゃあ、急いで戻って。勉強しっかり。来年、また来るからね」
友人のバイクの後ろに乗って校舎に向かう彼女を見送って、一息つく。
一瞬ことばを交わしただけだったが、これで一件クリア。
普段からチャットしてるので特に話さなければならないこともなく、面会時間最短記録を更新して、いよいよサコンナコンへ向かう。