訪チャイ雑記

プラン・インターナショナルなどの援助事業を通じて知り合ったタイの子供たちを訪ね歩くチャイルド訪問旅行。その際の出来事などを書きなぐった、あくまで個人的な覚え書きです。万一、同志の参考にでもなれば嬉しいですが、責任はとれません。 質問等もコメントでご遠慮なくどうぞ。

2007-01-16

ニアミス

もう何年も前のことになるが、家出同然にコンケーンから出て行った長女が、どうやらバンコクで結婚したらしいとプランから聞かされた。
(これはもう二度と会えないんだろうな)

それからしばらくして、ランプーンの次女も、義父を嫌って家を飛び出した。コラートあたりで自活するつもりだったらしい。
(こっちももう会えないかもしれない)

ところが、親戚や友人たちの協力で、ともに現住所を知ることができたのである。

まず、翌年、長女の嫁ぎ先を訪ねることができた。
バンコクって言ってたのに実はサムサコンである。日本だと「東京」って言ってたのに実は「千葉」だったといったところか。
2年ぶりに涙のご対面を果たした後、産まれたばかりの息子を見せられてビックリした。

さらに翌年は次女の消息もつかめたのだが、なんとこちらもサムサコンで働いているとのこと。
この年は訪タイ初日に長女を訪ねていたのだが、帰国前日にも急遽、再びサムサコンを訪れることになったのである。

そしてあろうことか、長女の家と次女の社宅が国道を挟んで、ほんの目と鼻の先だということがわかった。
日本なら、岩手県の女の子が東京へ行くと出ていって千葉県で結婚。一方、奈良県の女の子が愛知県で就職するって言ってたのに実は千葉県で働いていたっていうようなもの。
そしてご近所さんになってたなんて、まったくあり得ないような偶然である。

二人は同じバスに乗り合わせ、同じ店で買い物をしたこともあっただろう。
道ですれ違ったり、ひょっとしたら偶然目が合ったことさえあったかもしれない。
もちろん、お互いに「日本のとーちゃん」がいることとか、そしてそれが同一人物であることなど、まったく知らないままで。