訪チャイ雑記

プラン・インターナショナルなどの援助事業を通じて知り合ったタイの子供たちを訪ね歩くチャイルド訪問旅行。その際の出来事などを書きなぐった、あくまで個人的な覚え書きです。万一、同志の参考にでもなれば嬉しいですが、責任はとれません。 質問等もコメントでご遠慮なくどうぞ。

2008-07-22

バンコクのタクシー(3日目)

スワンナブーム空港で乗ったタクシーの運転手は若い男性で、模型が趣味だという。
ドンムアン空港では何時の飛行機に乗るのかと聞いてくるので、11時だと答えた。
「少し時間があるけど、高速道路を使わずに下を行きましょうか?」
確かに、スワンナブーム空港で無駄な時間が無かったから、多少の余裕はある。
といったところで2時間強、タクシーで1時間程度とみていたので、チェックインやら手荷物検査やら考えると、時間が余るというほどではない。
それにしても、タクシーなら両空港間は高速利用が当たり前であろう。
走りやすくて、時間も短いし、おそらく燃費も良いはずである。
なにより、高速利用料金は乗客が払うのがルールなんだから、運転手にデメリットは無い。
これはあくまで親切心からの申し出であったようだ。
非常に不安ではあったが、こんなことを言う運転手が気に入ってしまい、それじゃあ、せっかくなのでと、普通道路で行ってもらうことにした。
が、案の定、たちまち渋滞に巻き込まれてしまった。
全ての車線を、車が隙間無く埋め尽くしていて、歩くような速度になる。
しばらくトコトコ走ってから、運転手が振り返って「どうしますか?」と不安そうに言うので、「OK、やっぱり高速を使ってくれ」。
その時の彼の嬉しそうな様子からすると、先の提案をかなり後悔していたんだと思う。
何十円かの高速料金を払う払わないの問題じゃない。
ましてや、少々時間を無駄にしたってことも、どうでもいい。
正直で親切な運転手に当たったという幸運だけで、十分おつりを貰った気分になったのである。
だってバンコクには、観光客の気分を損ねることを職務だと思ってるようなタクシーも相当数走っているのだから。