訪チャイ雑記

プラン・インターナショナルなどの援助事業を通じて知り合ったタイの子供たちを訪ね歩くチャイルド訪問旅行。その際の出来事などを書きなぐった、あくまで個人的な覚え書きです。万一、同志の参考にでもなれば嬉しいですが、責任はとれません。 質問等もコメントでご遠慮なくどうぞ。

2010-10-30

付添

サコンナコンでは定宿のMJホテルに部屋を取り、一休みしてからカセサート大学へ向かう。
大学は郊外の空港よりさらに遠方にあって片道20キロ。
五女の寮の名前を聞いてはいたが、それを広大な敷地から探し出すのは大変なので、バス停にいた女子学生に声をかけて、携帯で連絡をとってもらう。
めあての寮はもう少し先で、道路沿いのコンビニ前を待ち合わせ場所に指定してきたとのこと。
この手法も慣れてきて躊躇せずに使うから、まるで無駄が生じない。

コンビニ前の空き地で待っていた五女は、挨拶を済ませたら近くの屋台まで走って行き、そこにいた友人を一人連れてきた。
今回の「保護者」らしい。
五女に限らず、この国の女の子は絶対に一人で男について行ったりはしないのである。
そのようなときに協力させられるのが、近くにいる友人。
この後、食事をするときも、ショッピングをするときも、終始三人で行動することになる。
邪魔者扱いするつもりはないが、僕と五女が筆談をまじえながらカタコトで話しているそばに座っているだけってのはけっこう退屈だろうと気の毒になる。
もっとも、食事を奢ってもらって本屋で欲しい本を買ってもらえれば、悪いバイトではないはず。
本当は二人きりのほうが気楽なのだが、この国で外国人と一緒に歩いている女の子がどう見られるかということを考えれば、五女のためにも受け入れざるを得ない。
当然、ホテルへ連れ帰るわけにもいかないので、例によってロータスのタイスキレストランへ直行である。

五女の現状には特筆すべきことは無く、むしろ、問題は後輩の六女であった。
今年大学に進学した六女とは、すぐに連絡をとる手段が無いのである。
そこで、五女に本人の奨学金と一緒に六女の奨学金も預けることにする。
六女の進学先はサコンナコンラチャパット大だと高校で聞いていたので、後日五女と連絡を取り合ってどこかで受け渡しをしてもらうという段取りである。
五女は携帯電話を持っているので、日本に帰ってから、その番号を六女に電子メールで知らせればよい。
二人は同じ高校に通っていた顔見知りなので、うまくやってくれるはずである。

2010-10-06

合格

第一回「タイ検定(3級)」の合格認定証が送られてきた。
なぜかカードサイズの認定証までついているが、これを見せたら何か安くなったりするのか?

70点を越えたらいいな、だったので、90点の成績は、まあ満足。
検定対策はほとんどしてなかったのだけれど、長年かけて自然に身についた知識は意外と正確だったらしい。
思えば、初めてタイに行く前に、遡ること8年間の片思い期間があった上、その後も他国に浮気することなくタイ一筋だったのだから、付き合いの長さだけなら他の検定受験者に、まずひけは取らないはずなのだ。
公式テキストでしっかり勉強していたら、もう少し点が取れたかもしれないけれど、夏は仕事が忙しかったし、そもそも検定のために憶えこむってのは何か違うような気がするので、事前勉強をしなかったことに後悔はない。
もちろん、試験開始まで勉強していた人たちを否定するつもりは微塵も無いし、おそらく受験勉強の努力の結果として合格した人は、もっと嬉しかったんだろうなとも思う。
ただ、個人的には「現時点でのあなたのタイ度」というものを客観的に測定してもらえたと思っているので、公式テキストなるものの存在はむしろ疑問なのである。
極端な話、これまでまったくタイに関心が無くても、テキスト1冊を買えば合格点がほぼ保証されるのだから。
(合格ラインは7割、出題は公式テキストから8割だそうである)
ま、執筆者の印税収入も大切なんだろうけど、むしろ推薦参考書として20冊ぐらい紹介しといたほうが、長期的には儲かるんじゃないかしら?
あるいは、出版社がそれぞれ勝手に「検定対策」の帯を付けることを認めるとか。

何にせよ、これが何かの役に立つ資格というわけではないし、今後検定自体が続いていくという保証も無い。
でも、「タイの○○知ってるか?」と次々に問われて、「ああ、それなら知ってるよ」って答えていくのはなかなか気持ちの良い経験だった。
テレビのクイズ番組で「あの席に自分が座っていたら」と思うことは多々あるが、それを体験できるのがこういった検定なのだろう。
というわけで、思いのほか楽しめたことから、事前の検定嫌いはどこへやら、より上級の「タイ検定」が実施されれば喜んで次回も受験することになりそうである。
もっとも、来年は「ベトナム検定」と「インドネシア検定」なのだそうで、「タイ検定(2級)」の実施は未定らしい。
で、勢い余ったお調子者は、今度は「タイ語検定」なるものに申し込みをしてしまったのである。
う~ん、こっちはぶっつけ本番じゃ無理かな??

2010-10-02

検定

日本アセアンセンターが「アセアン検定」なるものを始めた。
その第一弾が「タイ検定」である。
検定商法みたいなものは大嫌いで、英検、漢検など受けようと思ったこともない。
ましてや、思いつきのご当地検定など問題外である。
したがって、「タイ検定」のことを知っても「あっ、そう」ってなものだった。
自分とタイとの関わりを他人から評価されたり、認定されるなんて冗談じゃない。

しかし、何度かサイトを見たりしているうちに、あることに気がついた。
これは、ほかでもない僕に対する公開挑戦状ではないのか?
見も知らぬ人間から一方的に挑発を受けているのである。
売られた喧嘩を買いそびれるのは主義に反するし、逃げたと言われては、なおさら心外である。
(同じ頃、全国で約3千人が同じことを思っていたらしい)
さっそく試験日の仕事を休みにしてもらい、ウェブ上で受験申請を済ませた。

試験は8月最後の日曜日だった。
鉛筆と消しゴムを尻ポケットに突っ込み、受験票だけを握って会場へ入ったのであるが、驚いたことに、ほとんどの参加者が公式テキストを開いて最後まで復習に没頭していた。
ちょっと覗き見てもラインマーカーや赤鉛筆がびっしり引かれていて、付箋で膨らんだテキストもボロボロである。
どうやら、ここに集まっているのは、多くがタイマニア×検定マニアであって、そもそも検定嫌いのタイマニアは異端なのであった。
あ~、勝手に勘違いして、まんまと受験料だけまきあげられてしまったのかぁ?

試験問題は易しいものでも一般人にはまず正解はムリ。
しかも満点を取らせないためのカルト問題も多い。
とはいえ合格ラインは70点と低めなため、とりあえず受験料を無駄にしない「70点超え」という控えめな目標を設定して問題に臨んだ。

ちなみに覚えている楽勝問題はこんなの。
・タイの歌手トンチャイ・メーキンタイのニックネームは?
・タイ映画「風の前奏曲」で演奏された打楽器は?
・カオヤイ国立公園は何県にある?

あと、王妃陛下の誕生日の曜日が訊かれてたかな? 誕生カラーだったかもしれない。
もうどんな問題があったか、ほとんど忘れてしまった。

さて、その結果の送付作業が終わったらしく、今日あたり我が家にも届くはずである。
どうなっていることやら。