花婿募集中(6日目)
チャーイの家を出て、市街の反対側にあるホテルに入る。
少し落ち着いたところで、ウドンに住む知り合いに電話をかけた。
すぐにホテルまで行くと言うので、ロビーで本を読みながら待つことにした。
間もなくやってきた彼女に、約束していた日本のファッション雑誌を渡す。
彼女は現在結婚相手を探しているところで、インターネットの国際結婚サイトにも登録している。
「その後、いい男は見つかった?」
「まだ」
「そう。ま、がんばってね。念のために聞いておくけど、僕は候補じゃないんだよね?」
「あはははは」
23歳の彼女が結婚を焦っているのにはわけがある。
浮気して出て行った前夫との間に、生まれたばかりの赤ん坊がいるのだ。
赤ん坊の父親になるなら、少しでも早いほうがいい。
ちゃんと面倒を見てくれるなら、年齢・国籍は問わないとのこと。
「どうして外国人と結婚したいの? タイ人じゃだめ?」
「ぜーったい、ダメ! タイの男はもうこりごり。前の夫は私が妊娠中に浮気相手といなくなったんだから。そういったことがタイの男にはよくあるの」
確かにタイ男のだめだめぶりはよくわかる。
が、しかし、結婚前にそのだめっぷりがなんで分からないんだろうと、タイ女性の軽率さもまた、僕には理解できないところなのである。
当然、しっかりしたタイ男もいるはずなので、ゆっくり見極めてから結婚すればいいだけなのに、と思うわけである。
ホテルの近くの喫茶店でしばらく愚痴を聞いた後、息子を見に彼女の家まで行くことになった。
母親と妹が面倒を見てくれていた赤ん坊は、目の大きなかわいい子だった。
うっかりしたことに、子供向けのおもちゃとかを用意し忘れていたため、取り入るきっかけが無い。
見知らぬ男には警戒するばかりで、とうとう抱かせてはもらえなかった。
来年は何か買って行こうと思っているのだが、場合によっては、母親と一緒に、どこか外国に行ってしまっているという可能性無きにしも非ず。
ひょっとすると日本人の子供になって、日本で暮らしているかもしれない。
少し落ち着いたところで、ウドンに住む知り合いに電話をかけた。
すぐにホテルまで行くと言うので、ロビーで本を読みながら待つことにした。
間もなくやってきた彼女に、約束していた日本のファッション雑誌を渡す。
彼女は現在結婚相手を探しているところで、インターネットの国際結婚サイトにも登録している。
「その後、いい男は見つかった?」
「まだ」
「そう。ま、がんばってね。念のために聞いておくけど、僕は候補じゃないんだよね?」
「あはははは」
23歳の彼女が結婚を焦っているのにはわけがある。
浮気して出て行った前夫との間に、生まれたばかりの赤ん坊がいるのだ。
赤ん坊の父親になるなら、少しでも早いほうがいい。
ちゃんと面倒を見てくれるなら、年齢・国籍は問わないとのこと。
「どうして外国人と結婚したいの? タイ人じゃだめ?」
「ぜーったい、ダメ! タイの男はもうこりごり。前の夫は私が妊娠中に浮気相手といなくなったんだから。そういったことがタイの男にはよくあるの」
確かにタイ男のだめだめぶりはよくわかる。
が、しかし、結婚前にそのだめっぷりがなんで分からないんだろうと、タイ女性の軽率さもまた、僕には理解できないところなのである。
当然、しっかりしたタイ男もいるはずなので、ゆっくり見極めてから結婚すればいいだけなのに、と思うわけである。
ホテルの近くの喫茶店でしばらく愚痴を聞いた後、息子を見に彼女の家まで行くことになった。
母親と妹が面倒を見てくれていた赤ん坊は、目の大きなかわいい子だった。
うっかりしたことに、子供向けのおもちゃとかを用意し忘れていたため、取り入るきっかけが無い。
見知らぬ男には警戒するばかりで、とうとう抱かせてはもらえなかった。
来年は何か買って行こうと思っているのだが、場合によっては、母親と一緒に、どこか外国に行ってしまっているという可能性無きにしも非ず。
ひょっとすると日本人の子供になって、日本で暮らしているかもしれない。