訪チャイ雑記

プラン・インターナショナルなどの援助事業を通じて知り合ったタイの子供たちを訪ね歩くチャイルド訪問旅行。その際の出来事などを書きなぐった、あくまで個人的な覚え書きです。万一、同志の参考にでもなれば嬉しいですが、責任はとれません。 質問等もコメントでご遠慮なくどうぞ。

2010-07-28

地図

タイをドライブするのに非常に役立っているのが、PC上で動作する電子地図。
昔は紙地図さえ、ちょっと田舎へ行くと手に入らなかったものである。
これまで、全国版のほかに、北部、中部、東部の詳細版を最新バージョンで持っていた。
早く東北版が出ないかと、メーカーのサイトを定期的にチェックしているのだが、予告すら無い。

スワンナブーム空港へ到着して、コンケーンまでの国内線に乗り継ぐのに少々時間があったため、空港の書店に立ち寄ったら、そこで見たのは北部、全国版の新しいバージョンと、これまでは無かった東北版である。
メーカーサイトでの告知も無く、通販サイトでも紹介されていないのに、実は現物はすでに街中で売られていたわけである。

知ってりゃ高くついても日本から注文していたものを、知らなきゃどうしようもないじゃないか。
ま、現地で買えば荷物にはなるが安くはつくということで、迷わず3種類をその場で購入。
あと、南部版もあるのだが、ビーチリゾートには縁が無いので、これは今年も見送り。
時間がまだあったので、ゲート前のベンチに腰掛けて持参のノートPCに早速インストールした。
あとから気づいたことだが、これまで全国版を重宝していたのは、東北部の詳細版が無かったからである。
今回、東北の詳細版が手に入ったのだから、全国版の最新バージョンはわざわざ買う必要は無かった。
ま、地道に役立つソフトを出し続けてくれているメーカーへの応援だと思うことにする。
紙地図付きの電子地図ソフトが、900円を切る値段で売られているわけだから、お買い得感はあるのだが、動作が非常に重いのが唯一の欠点である。
このあたり、日本の地図メーカーと技術提携してもらえないかなあ。

2010-07-18

手紙

長女のいるシーサケートから、ロイエット、サコンナコン、ノンカイ、ウドンと経由して、3日目に彼女の息子のいるコンケーンまで行くことになっている。
僕が届けてやるから、子供に何か買ってやりなさいと、金を少し渡して、近くのショッピングセンター・ロータスに出かけた。
いろいろ悩んだ末、サッカーボールとドラゴンボールのリュック、長期保存の可能な紙パックのミルクを買う。
「あの子はこれが好きだから」と飲み物の好みまで考えてしまうのは、やはり母親だからか。
家に帰ると、奥の部屋から大きな箱を持ってきた。
中には男の子用のサンダルや服が入っている。
近所の知り合いからのお下がりなのかもしれない。
これらは自分が帰省するときに持って帰るつもりだったのだろうから、本当は自分の手で渡したかっただろうに、その役を取り上げてしまうということに、ちょっと申し訳ない気持ちも湧いた。
とはいっても育ち盛りの男の子、タイミングを逸してサイズが合わなくなっては本末転倒である。
そこで、僕が口頭で伝えるだけではなく、ちゃんと母親からの届け物であることをよくわからせるために、手紙を書いて付けたらどうかと言ってみた。
もともと筆まめな子なので、二つ返事で息子宛ての手紙をあっという間に書き上げた。

後日、実家で荷物を届けたとき、長女の息子はボールやリュックにも喜んでいたが、箱から出てきた手紙を祖母に読んで聞かせているときの表情が一番嬉しそうだった。

2010-07-12

倒錯

シーサケートのホテルで長女を迎え、パソコンの中に入っていた、昨年撮った彼女の息子の写真を見せてやる。
その後、彼女の職場に立ち寄り、友人と一緒に住んでいるという家に向かった。
部屋には同居している女友達と、二匹の犬、そして二人の男友達が待っていた。
この男友達二人の雰囲気が、フツーではないのである。
タイ語でカトゥーイ、タイでは珍しくもないが、いわゆるオカマさんである。
手術か薬か知らないが、カトゥーイの一人は、そこにいる女の子二人よりも胸が大きい。
ノーメイクであったが、髪の毛を極端に短くしていたのはカツラをつけるためかもしれない。
もう一人は胸がそれほどでもないから、最初は普通の男の子かと思っていたのだけれど、携帯電話に着信があって話し始めた途端に身体をくねらせながら高い声でしゃべりだした。
互いの態度は女同士のなかよし四人組にしか見えない。
長女は、彼らの前で「二人はカトゥーイなんですよ」と言ってきたが、友人の出身地か職業を紹介するみたいな感じで、からかう様子も、もちろん見下した様子もない。
差別や偏見を持たないのは良いことだから、カトゥーイが友達でもOKなんだけど、離婚以来の男嫌いが尾を引いているのかもしれない。
ま、男おとこした連中が出入りしているよりはずっと安心なんだけど。

長女が飲み物を買いに行ってくれたので、その隙に三人に尋ねてみた。
「ねえ、彼女ってどんな感じ?」
普段の素顔が聞けたらと思ってのことだったが、返ってきた答えは、
「普通ですよ」
「そう普通」
「普通だよね」
えっ、それだけ? そもそも、何が普通だと言いたいわけ?
う~ん、これは普通じゃない連中に聞いたのが、そもそも間違いだったのか??
僕が彼らを見て不安に思ってるかと、気を使わせちゃったのかもしれない。
それ以上の情報を得られないうちに、長女がペットボトルのお茶を持って、帰ってきてしまった。

2010-07-03

電話

昨年のSIMカードが使えるかもしれない、と多少は期待していたものの、持って行った2枚はどちらも通話不能になっていた。
そのため、タイ到着の連絡が誰ともできず、プラン・シーサケートへも飛び込みになってしまった。
そこで、プランの事務所を出てホテルにチェックインした後、近くの携帯ショップを教えてもらい、部屋に入るよりも先にSIMカードを買いに行った。
SIMカード1枚50バーツ、150円弱である。
これで持って行った携帯電話が生き返り、何バーツ分だかの通話ができるようになる。
追加のリフィルも欲しいといったら、ショップではリフィルは扱っていないという。
そこで今度は携帯ショップを出て、向かいの薬局へ入り、100バーツ分のリフィルを1枚購入。
日本円で約300円、おそらく滞在中にかなり頻繁に使っても、これ1枚で足りるだろう。
SIMカードの種類やさまざまな料金設定のプロモーションがあるのだが、複雑かつ流動的なので、あれこれ考えてもよくわからないし、10日間電話を使い続けて450円以下なら、それ以外の設定を調べる必要は無いと判断。
薬局の店内で100バーツ分の追加作業を終え、さっそくホテルに帰って、長女に電話を入れた。

シーサケートにこの長女がいることから、プランの事務所へも立ち寄ることにしたわけであるが、その直後に彼女がバンコクに働きに出たと知らされたのだった。
つまり、日本を出る時点で、シーサケート訪問はまったくの無駄足、プランのスタッフに挨拶するだけに1日を費やすようなものだと思っていたのである。

「今バンコクにいるんだって? こっちは今シーサケートに着いたところだよ」
「お父さんですか? いいえ、私も今シーサケートに戻っています」
「えっ?」
プランの表敬訪問を申し込んでいなければ、予定を変更してパスしてしまうところだったシーサケート県。
ドタキャンするわけにもいかずに仕方なく来てしまったのであるが、そのおかげでニラモンさんにも長女にも会うことがかなった。
すぐにホテルに来ることを約束して電話を切った。
それにしても彼女の気まぐれにはいつも振り回されっぱなしである。